仕事中に掛かってくる電話は、強制的に時間が取られてしまうから嫌いです。電話の内容もメールで済む要件だと、優しくない人と感じてしまいます。
時代の流れから考えると、もしかしたら数年後には「まだ電話使ってるの?」と、言われてしまうかも知れません(笑)
もうすでに電話に変わりメールやチャットが、コミニュケーションツールになっております。ツールが変わると人の動作も「話す」から「書く」に変わり、文章力も必要な能力になりました。そんな時にストレスのある文章を使っていると、電話を使う人以上に優しくない人と思われてしまいます。
そこで手にとったのがこちらの本です。『チャット&メールの「ムダミス」がなくなるストレスフリー文章術』今後さらに需要の高まる一冊になります。
Contents
本書紹介
著者 山口拓朗 さん
1972年生まれ/鹿児島生まれの神奈川育ち/株式会社アップリンクス取締役/伝える力【話す・書く】研究所所長
出版社で編集者・記者を務めたのちに独立。23年間で3300件以上の取材・執筆歴がある。
現在は執筆活動に加え、講演や研修を通じて「論理的なビジネス文章の書き方」「好意と信頼を獲得するメールの書き方」「売れるセールス文章&キャッチコピーの作り方」「集客につなげるブログ発信術」「正しい著者デビューの方法」など実践的ノウハウを提供。
山口拓朗ライティングサロンさまより引用
目次
プロローグ:まずは自己診断! 文章ストレス度チェック
第1章:【Essential】コミュニケーションの「本質」をつかむ
第2章:【Logic】「論理」でムダミスが消える
第3章:【Emotion】「感情」で信頼を深める
第4章:【Word】ストレスフリーな情報デリバリー術
第5章:【Rule】ルール作りでストレスを減らす
巻末資料:メールで使える「失礼のない」フレーズ集
プロローグにある「文章ストレス度チェック」を使い、自己診断でストレス度チェックができます。文章を書く中でどれくらいストレスを抱えていて、相手にどれくらいストレスを与えているか自己分析ができます。
文章ストレスチェック
以下の6項目、各10個の質問に回答して、写真のようなグラフを書きます。
- 資質・マインド
- 文章力・言語能力
- 攻撃タイプ傾向
- 気遣いタイプ傾向
- 受け流しタイプ傾向
- 無気力タイプ傾向
私も実際にやってみました!自分に甘いからでしょうか(笑)「【安心】ストレス少なめ」という結果になりました。
ちなみに私がチェックした項目はこちら。
- 「文章がわかりにくい」と指摘されたことがある
- 親切にしてあげた人からお礼がないのはカチンとくる
- 相手を見て態度を変えることがある
- 周りの目は気になるほうだ
- 気が散りやすい
- 自己紹介するのが苦手
- 相手の言葉や態度に傷つくことがある
- 人の輪に入ることが苦手
もっと酷い結果になると思いましたが、合計で8項目だけでした。自分がチェックした項目を見てみると「気が散って周りを気にするけど、人の輪に入っていけない」という、中二病のような結果でした(笑)
要約・気付き
文章を書く目的を明確にする
文章を書く目的の先には、さらに大きな目的(仕事での最終ゴール)があるはずです。
p,27より引用
もし自分がミスをして、大切な取引先を怒らせてしまった場合、お詫びをしなければなりません。謝罪メールを送る時に、目的を明確にしないと効果が薄くなるばかりか、許してもらえなくなります。
謝罪メールの目的を考えると、①と②が思い浮かびます。
- お詫びの気持ちを伝える
- 相手に快く許してもらう
①の場合、とにかく謝罪をしてこちらの気持ちを伝えようします。「すみません」や「申し訳有りません」という言葉を繰り返すだけで終わります。
しかし目的を②に設定している場合、内容が変わってきます。相手の立場になった言葉や文章を考え出します。原因の追求や報告、対応策の提案、再発防止の約束など頭に浮かび、謝罪メールに書き込む事が想像できます。
文章以外にも
夫婦間でもさっきの①のように、ただ謝罪して余計に相手を怒らせたことありませんか?私は何度もあります(笑)相手が怒っている原因をみつけて、対策をしないと②のように快く許してもらえません。
さらに数年前に「出版セミナー」に参加した事があるのですが、その時に目的が大切だと教えてもらう機会がありました。
漠然と本を出したいと思って参加しましたが、ある編集者の方に「本を出してどうするの?」と聞かれ何も答えられませんでした。これも目的が「本を出す」になっていたからです。本を出して世の中に何を発信したいのか?どうしたいのか?がもっと強い目的になります。
手前の目的ばかりを見ていて、最終的な目的を見ていませんでした。
この内容は文章だけではなく、夫婦間や人間の行動にも応用できます。
「お詫び」の”ピンチ”を”チャンス”に変える!
お詫びする時の目的を決定した後、どのような文章を書けばいいか?と思っていたら、このページを見つけました。
この5項目に沿って文章を考えれば、素っ気ないメールが誠意ある謝罪メールになります。
- 誠意ある謝罪
- 相手の気持ちに共感する
- 原因を伝える
- 対応策を伝える
- 改善策を伝える
メールだけでは失礼だと思われてしまうかも知れません。「後ほど改めてお電話差し上げます」と記載しましょう。
もちろん①~⑤に沿って書くだけではなく「読み手ファースト」で謝罪の気持ちを込めて書書くことが大切です。書いた時の気持ちが相手にも伝われば、ミスをする前よりも認めてくれるようになり、雨降って地固まると言うように、信頼関係を築けるチャンスです。
自分の「自己肯定感」と向き合おう
健全なコミニュケーションは健全な精神に宿ります。この機会に、内なる自分も見つめてみましょう。
p,131より引用
最近ですが自分の人格の土台となる部分が、ガタガタということに気が付いたのです。しんどいですが、自己肯定感と向き合ってみました。
私の親はドリームキラーです。小さい頃から、夢や何かをやりたいと話をすると「どうせ無理よ」と言われ、私は自信をなくしていました。さらに頭の良い兄が、小さい頃から私を馬鹿にするあだ名を繰り返し、私は馬鹿なんだという刷り込みをされて育ちました。
この家庭環境では、自信のない馬鹿な人間が作られてしまうのです。その通りに育った私は、もちろん自己肯定感は低く、自己否定を繰り返しました。それがやっと最近になって、小さい頃の家庭環境が良くない状態にあったと気付くことができました。
気付けた事が幸せだと感じて、少しづつ自己肯定感を上げてる最中です。
本書の中にこんな表がありました。過去と今の自分を当てはめてみました。過去の自分は攻撃タイプ以外全部に当てはまります(笑)今は多少マシになったとはいえ、ドップリと気遣いタイプに当てはまると思います。
本書のプロローグにあった「文章ストレスチェック」の項目も、点数は良かったのですがこの影響を受けていると納得がいきます。
サラッとですが小さい頃の家庭環境を、ブログに書いたのは初めてで、書こうと思った時緊張してしまいました。でも書くということは、自分を見つめ直し、自己肯定感があがり健全な精神に近づく方法の一つだと思います。
ストレスフリー文章術を身につけるには、文章のテクニックだけではなく、書く時の気持ちやメンタル面が大切ということを教えてくれます。
まとめ
本書を読んでいると、例文で原文(修正前の文章)→改善文(修正後の文章)が数多く記載され、各項目が分かりやすく説明されています。
この時の原文から自分の文章は浮かばず、相手から送られてくるメールや文章が頭に浮かんでいました。そこで気が付いたのですが、自分の書いた文章のことは棚に上げて、全く気にしてなかったのです。
もしかしたら自分に甘いというのが、本書を読んだ最大の気付きかも知れません(笑)
自分に甘い自分は嫌だな~と、最後の項目を見ると「情熱で書いて冷静で直す」でした。熱い思いで書いたあとに、書き手から読み手目線になって、冷静に確認・修正をしましょうと書かれていました。実施したします。
さらに本書を読みすすめると巻末資料「メールで使える「失礼のない」フレーズ集」があるのです。この資料を片手に自分の書いたメールを、冷静に確認することができます。
最後のページまで、私の面倒をみてくれる一冊でした(笑)
最後に著者さまからのサイン!胸が熱くなる言葉をいただきました!