日記

共有シュレッダーはオススメしない。後輩お姉さん編。

空に舞う紙くず

シュレッダーは共有しないことをオススメする。その理由は過去の記事にも書いた。

書類の束が壁にのようになっている
共有シュレッダー。シュレッタ部長編シュレッダーは、共有しないことをお勧めする。その理由は「シュレッダーハラスメント」になるからである。 共有シュレッダー 私の働いてい...

シュレッタ部長だけを注意していたが、その他にもハラスメントを起こす人がいたのだ。

シュレッダーハラスメント=シュレハラ

理不尽な投入枚数

紙の束を持ったシュレッタ部長が、シュレッダーの前に立っていた。ウィーーンと唸るシュレッダーに、連続で紙を吸い込ませていく。すごく、ものすごく気になる。というのも、この部長はゴミ満杯ランプが点灯しても、紙くずを奥に押し込みシュレッダーを無理やり動かすからだ。そして、その後始末は次に使う人や、席が近い私に回ってくる。

部長という立場になり、注意してくれる人も少なくなってしまった。周囲の人から見ると、憐れな言動をしている「裸の王様の様なスタイル」なのだ。そんなことを考えていると、部長は持っていた紙の投入が終わり去っていった。今回は何も起きなかったので、気にせず自分の仕事に集中しよう。

 

数分後、何も知らないパートのおばちゃんが、ニコニコしながら事務所に登場する。軽く会釈をしていたが、その手には数枚の紙がありシュレッダーに真っ直ぐに向かうのである。何故か嫌な胸騒ぎがするが、自分には何もできない。仕事に集中しよう。

神様と天使の絵

ニコニコおばちゃんは基本に忠実で、ゆっくり丁寧に紙を入れていく。流れるような動きは見ているだけで心が落ち着く。まるで笑顔の釈迦でそれに集まる動物達が見えてくるようだ。しかし数枚を入れて安堵した瞬間、シュレッダーは止まってしまった。

胸騒ぎの正体はこれだった。釈迦の周りにいた動物たちは、異常を感知して既に消え去っていた。そこには釈迦ではなく、顔面蒼白になったおばちゃんが、キョロキョロと辺りを見回すだけだった。様子を見ていた私と目が合い、苦笑いが「助けて」と語っていた。私も「満タンですね」と笑顔を返し、ホウキとちりとりを取りに行った。

 

その後、紙くず処理を手伝いながら考えてしまう。直前にシュレッタ部長が投入した紙は、遠くから見ても約20~30枚はあった。それに対して、おばちゃんは5枚だった。この枚数の差があるのに、紙くずを処理しているのはおばちゃんなのだ。ただ運が悪いだけなのだろうか?これは気付かれていない、隠れシュレハラにならないのだろうか?

過去にもおばちゃんはランプが付いても知らないフリをせず、真面目に紙くずを取り出してきたのだ。真摯に愚直に、シュレッダーと向かい合っている。なぜこのような人が、掃除をしなきゃならないのか?正直者がバカを見る世の中になってしまったのだろうか?

おばちゃんを憂いこの世を嘆いていると、紙くずを取り出し、散らばった紙くずの掃除が終わる。おばちゃんはニコニコしながら、丁寧に「ありがとうございます」と言ってくれた。少し前に部長がシュレッダーを、使っていた事など知らずに。いや知っていたとしても、私のような小さい器では無いだろう。

おばちゃんの笑顔はシュレッタ部長のハラスメントや嫌な気持ちも、忘れさせてくれるお釈迦様のようであった。

痛恨の一撃から解決法を編みだす。

とある日の午後。2年前に入社した、「後輩のお姉さん」がシュレッダーに立ち向かっていた。(後輩お姉さんは「私は仕事ができます」を、全面に出してくる年上だが後輩)

入社して以来、シュレッダーに紙を投入している姿は見るが、一度も紙くずボックスを取り出しているところは見たことがない。そのことに気が付いてしまった瞬間、またしても胸騒ぎがする。

入社して2年間、一度もシュレッダーが満タンにならないのは、どのくらいの確率なんだろうか?2年間という時間ではなく、投入した紙の枚数で計算するべきなのだろうか。一度も取り出してない確率を計算してみると、天文学的な数字になるのかも知れない。

 

運良く避けられているなら良いが、最悪なのはシュレッダーが満タンになっても、紙くずを取り出さないことだ。ボックスを開けても紙くずを取り出さず、逆に力いっぱいに奥へ押し込んで、シュレッダーを無理やり動かす「裸の王様スタイル」。これまでシュレッタ部長が得意とするスタイルを、後輩お姉さんが目で盗んでしまい習得している可能性がある。

シュレッタ部長の「裸の王様スタイル」が知らずしらずのウチに、社内を独り歩きしてしまい、広まっているのである。そのせいで部長の罪は、日に日に重くなっている。部長自身も気が付いていない角度からの、シュレッダーハラスメントが発生しているのだ。

真に恐れるべきは、有能な敵ではなく無能な味方である

ナポレオン・ボナパルト

こんな時、思い出すのがナポレオンのこの言葉だ。有能な敵はライバルとなり、戦いの中で自分を成長させてくれる。しかし、無能な味方は足を引っ張り、最悪逆上して謀反を起こすことさえある。

入社した当時は、ライバルの会社が敵だと教え込まれた。しかし本当に恐れるべきは、社内にいたのである。

大爆発

色々なことを妄想してしまうが、単純に後輩お姉さんの運の良さを妬んでいるだけかも知れない。純粋な気持ちで、後輩お姉さんの背中を見守ることにしよう。

しかし1枚目を入れたところで、シュレッダーは止まってしまったのだ!遂に、とうとう、後輩お姉さんの尻尾をつかんだのである!

どうするのだろうと思っていると、後輩お姉さんは躊躇うこともなく私に向かって「あの~止まってしまったのですが?」と言い放つ。ニコニコおばちゃんの時と同じように、一緒に掃除をしようと「じゃ取り出しましょう」と席を立ち上がった。

すると「じゃお願いします~」と、後輩お姉さんは出ていってしまった。いや、一緒にやるべきだろう?と言おうとしたが、もう扉はしまっていた…

暗闇の中にベンチに座る男性

シュレッタ部長よりもたちの悪い、「私忙しいのでスタイル」だった。もう何も言う気にもなれず、無我の境地で後処理を行った。そして一つ決めた事がある。

事務職をしている人は、同じ部屋にシュレッダーがあるだけで、その世話をするという足枷をつけられている。普通に気持ちよく仕事がしたいだけなのに、私と同じようにシュレハラに悩む人は、日本全国の事務所に多くいるはずだ。そんな方々へ私が行った、シュレハラの解決策を書いて終わりにしよう。

「故障」と書いて捨てる。

後輩お姉さんから受けた「痛恨の一撃」で、我慢できず禁じ手を用いてしまったのだ。

シュレッタ部長からも「あれ?シュレッターは?」と聞かれることを予想するが、シュレッ「ダ」ーは…と正しい名前を教える必要もなくなる。「故障しました」と伝えれば、この悩みは解決する。

これで長年のシュレハラから開放されるであろう。ぜひお試しあれ。

ABOUT ME
アガイ
20代に婿養子になり、息子が出来てから離婚を致しました。 離婚ショックから回復した時の経験を書き 過去の私と同じ様に辛い思いをしている人を 少しでも楽にしたいです。