アドラー心理学というと、ベストセラーになった「嫌われる勇気」が有名ですが
この本もアドラーを分かりやすく説明してますので、オススメします。
上司がアドラーだったらという、夢の様なお話でストーリーが面白いです。
この本との出会い・著者
表紙に可愛らしいドラさんの絵が、書いてあります。
分かりやすくアドラー心理学を、勉強出来る本だと思い手にしました。
主人公が表紙に書かれた「ドラさん」から、アドラーの教えを学び
成長していく物語形式になっていて、分かりやすく読みやすい本でした。
著者:小倉広(おぐら・ひろし)
アドラー派の心理カウンセラー。組織人事コンサルタント。コーチングや交流分析などを学ぶうち、それらの源流にアドラー心理学があることを知り、岩井俊憲氏に師事。現在は「子育て中心の理論であるアドラー心理学をビジネスに活かすための架け橋となる」ことを使命に、数多くの企業にて講演、研修を行っている。プレシデント社様より引用
目次・内容
- プロローグ ドラさん、皇居に現れる
- 第一章 自分を追い込んでも、やる気が続かないんです
- 第二章 失敗から目をそらすなんて、できません
- 第三章 カラ元気を出すのに疲れちゃいました……
- 第四章 やらなくちゃならない仕事が山積み
- 第五章 成績の悪いボクは劣っている。負けている
- 第六章 自分を追い込んで、やっとできるようになったんです
- 第七章 自分を勇気づける、次のステップとは何だろう?
- 第八章 誰かを喜ばせようとしても、無視されたりバカにされるんです
- 第九章 自分の意見だけでなく、存在までも否定された……
- 第十章 目の前の人のため、が共同体感覚なんですか?
- 第十一章 あなたを信じていたのに……
- 第十二章 課長なのに、頑張らなくてもいいの?
- エピローグ ドラさん、チャレンジを続ける
- あとがき
引用・気付き
僕たちは出来ていない5%に注目して、出来ている95%無視してしまうんだ。
第2章より引用
アドラー心理学でいう「正の注目」と言うお話です。
生活してる上で私達は、95%も出来ていることがあるのに
出来ていないことの5%ばかり見てしまい、やる気を自分で無くしてしるのです。
自分は駄目な奴でどうしょうもないと思い、だから人一倍頑張らないと!と
自分を否定して追い込むのは、ブレーキをかけながらアクセルを踏んでいる様な運転で
そんな運転では、車もいつか壊れてしまいます。
せっかくなので95%の出来ることを見続け、自分を認めることが出来るようになり
勇気と言う心のエネルギーが満タンになっていきます。
心のブレーキを外して、楽しく自己成長しましょう!
やりたくないならやめる。
第4章より引用
「自己決定性」というアドラーの教えでした。
もし今あなたが仕事をやらされていると、思っているのならば一度考えてみましょう。
なぜその仕事をしているのか?を考えていくと、自分でその会社に入り
成績をあげて、周りの人達の役に立ちたいなど自分の気持ちが見えてきます。
つまり「自分が決めてやっている」と言うことに気が付きます。
やらされているのでは無く、自分でやると決めてやっているので
今抱えている全ての仕事に、愛情をもって取り掛かることができます。
仕事だけでなく人生も生まれ育った家庭や環境に、関係なくやりたいことが出来るのです。
未来は希望に満ち溢れています。
機能価値と存在価値は別物である。
第6章より引用
仕事が出来ないことで、周りや上司から怒られて存在価値まで否定されるような
暴言を言われることがあります。
もしくは自分で失敗に気付き、自分自身を責め立て否定してしまう人がいます。
しかしその仕事が向いて無かったり、タイミングが悪かったりして
結果としての数字が上がらないだけなのです。
唯一無二の存在である、あなたの価値は変わらないので根拠なく自分の価値を認めましょう。
良い所も欠点も含めて自分を認めてあげましょう。
また価値観と言われて思い出すのが「ニーチェ」です。
価値観、道徳、考え方に囚われるなと言ってました。
人に優しく仕事に厳しく。
第13章より引用
仕事では信用システムを淡々と回し、人間関係では信頼出来るシステムをまわす。
人間関係では裏切られても信頼する「優しさ」が必要です。仕事上ではちょっと違ってきます。
仕事上でも周りに優しくしていくと、良い会社では無くなり
お客さんの満足を得られない会社になっています。
どんなに親しくて仲が良くても、仕事上では信用と言う数字が求められます。
逆に顧客満足だけを求め、人間関係も厳しいものにしていくと
ギスギスとした会社になってしまい、こちらも上手くいかないでしょう。
仕事上での信用と人間関係での信頼をきちんと区別しましょう。
相手を信じて自分を信じて、頼る甘える任せる。
第13章より引用
部下を持つ人に必要な心理だと思う。
これができない上司は、部下を信用してなく全て自分でやろうとして
カツカツになり、その状態になって初めて部下に手伝ってと言う最悪の上司になります。
また「甘える」だけをして、それだけで終わってしまい確認も評価もされない上司も多いです。
いわゆる丸投げと言うやつです。
まさに今の上司(笑)
そんな上司を見て、何故そんなやり方をするのかと思ってました。
この答えがこの引用です。自分も部下も信じてないからです。
アウトプットポイント
1,やりたくないならやめる。第4章より引用
→なんで仕事をしているかと考えていくと、自分が決めた事に気が付きます。
自らが決めてやっていると思うと、やる気が出てくる!
2,機能価値と存在価値は別物である。第6章より引用
→その仕事が出来なくても、存在価値は誰にも否定出来ません。
刺さった言葉
「不完全を認める勇気を持って。」
第7章より引用
無条件で自分を受け入れるだけです。
誰よりもまずは自分で自分を認めて存在価値を感じましょう。
まとめ・感想
読み進めていくと、これまでに読んだ色々な本の元になっているのか?と思う箇所がありました。
あの本のあの言葉は、この言葉が元で書いてあったんじゃないかとか。
そんな事を考えながら読み進めると、一つの言葉でも色々な解釈が有ることも学べます。
アドラー心理学の興味が増す1冊になりました。